そんな絶対的君主を馬鹿にするということは、樋口組を馬鹿にするということでもある。



そんなの若頭の側近、右腕でもある俺が許しちゃ駄目でしょ。



「若には婚約者がいるの知らなくて言ってるの?それとも知っているのにも関わらず、安っぽい程度の低い雌豚を若に相手にしろって言ってるの?」




淡々と静かに相手に問いかけた。


不快感と嫌悪感が体全体に巡っている。



「っひ!あっ、えと、そ、その」



本当に憐れな奴。考えなくても分かるものを。