彼に伝えなきゃとそっと横を向くと、真っ直ぐな射るような視線とぶつかった。
「…あの、お届け物で来ました」
まさか私の方を見ていたなんて思いもせず、内心驚きながらもなんとか冷静を装って彼にアガパンサスを差し出す。
彼は一瞬驚いたように目を見開いて、受け取ってくれると手元を見つめながら「ああ、なるほど」と呟いて何かに納得したようだった。
良かった…ほんと、どうなるかと思ったけど無事にお渡しできたっ…
私は安堵感から小さく息を吐いて、庭園の方に視線をやった。
…凄い。視界が暗くて細かくは見えないけれど綺麗に手入れされている花や緑は生き生きとしていて、職業柄も相まってとても感動した。



