「その手、離して?」
「ええっと、でもルカさん…こいつは!」
ゆったりとした甘い声と戸惑う声。
状況についていけず目を開けようとしたその時、空気が一変した。
「離せって言ってるの。分かんない?」
冷たく肌を突き刺すような声にそっと目を開けた。
「…っ」
暗い視界の中、見えたのはあの時の綺麗な彼。
涼しげな瞳で、私の頭を掴んでいる男性に突き刺すようにじっと視線を向けていた。
初めて見たときの彼とは全然違う。
有無を言わさない、絶対的な支配欲を静かに宿した冷たい瞳。
それでもやっぱり綺麗で、圧倒的なオーラを醸し出す彼に思わず時が止まったかのように魅入った。



