「それがだね、この間のお客様…樋口組のマダムからオーダーを頂いたから直ぐに届けようと思ったんだが、今日は町内会の集まりがあったのをすっかり忘れていてね…」
樋口組…何週間か前に来店された2人組の男性のことだと直ぐに思い出した。そこの奥様から注文されたであろう、淡い青紫色のアガパンサスが1株用意されてるのが目に入る。
この店はこじんまりとした個人経営店ということもあり、近場で少量のものはなるべくロバートさんが自ら届けていた。
いつも「お花は鮮度が命!」と、注文を受けて直ぐに猛スピードで配達しに行くロバートさんを見送り、ひとり店番をしている。



