そんな俺の拒絶オーラを受け流しながらも、おっさんはめげなかった。

その必死さにもはや憐れな奴だとさえ思えてくる。



早く帰って寝たいんだけど…


さっきの脳内は女の子とパラダイスだったけれど、この気持ち悪いおっさんと一緒にいたら萎えてきた。


それに最近のこき使われよう、自分への重労働にそろそろ体が限界を感じていた。


男の欲より、今は睡眠欲だ。



ふぅーと無意識に小さく息を吐き、凝り固まった肩に片手をおく。


主人の仕事の契約者だけあって面倒だな。


そう、どうこの場を乗り切ろうか思考を巡らせようとしたんだけど。



「なんなら、雅人様のお相手もこちらがご用意を…」


ニヤニヤと、さも名案とばかりに馬鹿な提案をしてきた愚かな奴に頭が一気に冷えていくのが分かる。


なんて憐れな奴。