エンゼルランプ





彼が私にプレゼントしようと大切に育ててくれている花は、冬にランプのような美しい小花をたくさん咲かせる、



"カランコエ ユニフローラ"





鐘型の赤い花が下向きに咲くこの花は…







「エンゼルランプ。天使が持つランプに似てるからこう呼ばれてるんだよね?なんか、レイちゃんにぴったりだと思って」




そう、嬉しそうにはにかんで笑った彼に、ぎゅーっと胸が締め付けられて、


心臓が痛すぎて苦しい。


これ以上はもう胸が耐えられないのに、

それでも彼は、容赦なく蕩けるような甘い言葉をどんどん突き刺してくる。




「それにこの花、12月16日、レイちゃんの誕生日花でしょ?冬まで自分の手で大切に育てて渡したいなって。でも、ばれちゃったね」


「っ、…」




眩しいルカさんの姿が滲んだ。



彼が、どれだけ深く私のことを考えてくれて、想ってくれているのか、全然計り知れなくて。



予測不可能な彼の甘い愛が、苦しくて、嬉しすぎて、幸せすぎて。