「(ルカさん、なにか育ててるのかな…?)」 生活感が一切感じられないし、忙しい彼が植物を育てるなんて、なんか意外だなと思ってそっと鉢植えに近づいてしゃがみ込んだ。 「…これって、」 思わずぽつりと声が漏れた瞬間、照れたような小さな声が耳を撫でた。 「見つかっちゃったね」 「…え?」 声のしたほうに振り返ると、耳をほんのり赤くさせて気まずそうにしている彼がいて。 陽に当たってキラキラと輝いているアッシュブラウンの頭を掻きながら、珍しく視線を泳がせていた。