エンゼルランプ






また甘くて危険な雰囲気になりそうなのをなんとか回避しようと、必死で話題を元に戻したら彼は驚いたように顔を覗き込んできた。




「…レイちゃんが、ご飯作ってくれるの?」

「はい。大したものは作れませんが、良かったら…」



一人暮らしを長年やってきたから人並みには家事ができる、と思う。いつも外食ばかりだと言っていた彼のためにも、何か栄養のあるものを食べてもらいたい。

自信はないけど…



「嬉しい、レイちゃんの手料理なんて、嬉しすぎっ…」



ブラウンの瞳をキラキラとさせて、まだ作ってもいないのに幸せそうに蕩ける笑顔を向けてくれる彼を見て、頑張らなくちゃと気合いを入れた。