なんて、そんな純粋なことを考えてみてもやっぱり俺の心はもう毒されていて。
驚き見開いているヘーゼル色の瞳を、真っ直ぐと見つめながら、心の奥底はぐにゃぐにゃに捻じ曲がってる。
「俺のせいで、樋口組に関わってレイちゃんのこと、危険な目に遭わせちゃうかもしれない。このマンションだったらセキュリティも万全だから安心なんだ。なにより、もっとレイちゃんと一緒にいる時間を増やしたい…だめかな?」
すらすらと、さも尤もらしい言葉が出てきて、自分自身を嘲笑いたくなる。
こんなの、口実だ。
樋口組に関わって危険な目に遭うかも、なんてあり得ない。彼女がどこにいようと、俺がそんな目に遭わせるわけがない。
もっと一緒に過ごしたい、なんてそんな可愛いもんじゃない。
ただ、彼女があの場所から抜け出して、毎日俺のことだけを考えて、俺だけに甘くきつく縛られててほしい。
真面目で優しい彼女のことだから、こう言えば俺に迷惑かけたくないと思って、断れないかなって。
狡いかもしれないけど、どうしても彼女を独り占めしたいから。
彼女を縛る闇も過去も、何もかも邪魔なものは排除したい。



