私から一切視線をそらさず、ゆっくり近づいてくる彼は優しく甘い雰囲気を醸し出していて。 そんな彼から私も視線をそらせないまま、時が止まったかのように動けなくなる。 ゆっくり、ゆっくり目の前まで来た彼は、私の視線に合わせるようにしゃがみ込んで、妖艶に口元を緩めて甘い声で囁いた。 「ねぇ、レイちゃんはもう俺のものでしょ?」 いつも通りの甘くて優しい彼に、なぜかぽろっと涙が零れた。