久しぶりに女が部屋に来た。 日本人だからコンニチワを言えばいいんだ。 その日、初めて声を出した。 「コ、ンニチワ。」 真っ黒な瞳は見開いて、そして物凄い剣幕で大声を浴びせられた。早口でよく聞き取れなかったけれど怒られているんだと分かった。 コンニチワは言ってはいけない言葉だったのか、英語のほうが良かったのか。 「ハ、ハロー」 途端、お腹に凄い衝撃を感じた。 蹴られたんだ。 そう、意識を取り戻した時にはもう女はその場にいなかった。