毎回静かにここで過ごしている彼女をみて、もしかして心の中で何かを祈ってるかもしれないと。
春植えの球根で時期的にもぴったりだと、彼女にプレゼントをしてみた。
「大切に育てれば、夏頃に可愛いオレンジのベルのような花を咲かせるんだよ?」
そう柔らかく微笑むと、彼女は小さな口を動かした。
「ベ、ル…」
その声に喉がきゅっと詰まった。
「(もしかして、私は大きな勘違いをしていたのかもしれないっ…)」
「…Which can I speak, Japanese or English?(日本語と英語、どちらが得意かな?)」
私の日本語をちゃんと理解してくれていたから、日本語を話せるとばかり思っていた。
本当、なんて情けない。
彼女の気持ちは痛いほど分かるはずなのに…
そう勝手に思っていたけれど、それもまた違ったんだ。
「……。」
彼女の悲惨な環境が浮き彫りになってくる。



