彼女はゆっくりと私に小さなパーの手を見せてくれた。
「5歳か。そうかそうか。」
正直、驚いたよ。
まだ5歳だなんて信じられないくらい、彼女はずっと無表情で冷然としていたから。
ゆっくり頭を撫でながら彼女の隣に座っても、何も感じていないかのようにただ静かに座っていたんだ。
「(近所の子だろうか。こんな子見たらすぐに覚えるはずだけどなぁ…)」
そう不思議に思っていると彼女はゆっくりと立ち上がった。
「帰るのかい?送るよ?」
ステンドグラスが真っ暗に染まっているのを見て、心配で声をかけてみても彼女はただ首を横に振るだけだった。
そして雪が降る中、1人静かに暗闇に溶け込んで行った。



