エンゼルランプ





「……え、」


思わず小さく声が漏れた。


ただ何となく、ちらっと視線をやった窓の外。

中庭だろうか、芝が一面に生えている片隅、木陰になっているその場所に俺が会いたくて会いたくて仕方がない人の後ろ姿が見えた。



…間違いない。間違えるわけない。

2階のこの位置から、はっきりと分かる。

綺麗な栗色の髪の毛をふわふわと風に靡かせながら芝生にしゃがみ込んでいる愛しい人。

何でここに…そう思って直ぐに思い出した。



『___ほら、秀吉のお見舞いに行ったとき。凄く綺麗な花束を持っていたからつい、どこの花屋のものか聞いちゃって…』



あやめさんが言ってた通り、やっぱり誰かの見舞いにこの病院に通っているのだろうか。


何故か彼女の姿に嫌な胸騒ぎを覚えながら、彼女の前に座り込んでいる人に気づいて視線を向けた。