「…涼しい顔崩してやろうと思ってたけど、想像以上だわ」
また唖然としているお嬢を横目に、緩む口元を引き締めた。
「次から録音しといてください」
「…は?いやいや、何真顔で言ってるのよ。はぁ〜もう、どんだけ好きなの。それってストーカーの領域よ」
ストーカーなんて生易しいもので済むならいいけど。
どんだけ好きかなんて、そんなの自分でも分からない。
好きだけの言葉じゃもう全然足りなくて、彼女へどう愛情表現していこうか毎日考えてるんだから。
「本当は彼女と電話してほしくないんですけど、録音してくれるなら半年に1回くらいなら許可出しますよ?」
半年に1回も嫌だけど、俺がいないところで彼女が俺のことを考えて、話してくれるのも悪くない。
自分にしては凄く寛大な心になったつもりなのに、お嬢はワナワナと震えていて青筋を立てていた。



