「感謝はしてます。でも、もう彼女にあのような事はしないでください。後処理が大変なので。」
「…怖っ!ちょっとその目怖すぎるからやめなさいよ」
普通にしてても見られたくないのに。あんなに美しい彼女を他の奴に見られるなんて堪ったもんじゃない。
どんなに血を浴びても晴らせないからやめてほしい。
腕をさすっているお嬢を一瞥して、また廊下の先に足を動かそうとした。
「あ、ルカ。昨日の夜、レイと電話したのよ?ふふん。なんて話したか知りたい?」
ほんと、ムカつく。
昨日から親しそうにして、なんなの。
強かで女との馴れ合いが嫌いなお嬢が、彼女に随分と心を寄せている。
やっぱり彼女は、その気がなくても誰をも魅了してしまう。
俺だけを魅了してればいいのに。
なんて我が儘でガキっぽいことを考えてしまうけれど、彼女が魅力的すぎるのが悪い。
「………何ですか。」
でも、お嬢に嫉妬して苛々して悔しいけど、
気になるもんは気になる。
かなり女々しいけど、レイちゃんのことなら何でも知りたい。



