自分の過去を知られても、
怒ることも、喜ぶことも、悲しむこともなく。
本当にどうでも良さそうにしていて。
私には勿体無いくらいのとびきり甘くて、
胸が苦しくなるほど嬉しいことを言ってくれて。
「レイちゃん…?」
自然と、瞳からぽろっと雫がこぼれた。
なんで、こんな風に考えられるんだろう。
彼の言葉が途轍もなく偉大な言葉に聴こえて、胸が痛くて仕方ない。
到底、真似することのできない綺麗で真っ直ぐな彼に、私にとって眩しすぎる彼に、もっと、もっと近づきたい。
踠き苦しんでいる闇から光に手を伸ばすように、そんな欲が、ぎゅっと締め付けられている胸の中、じんわりと広がっていく。



