『呼び鈴が鳴ったらすぐに出ろ』
そう一言放ってすぐに切られた携帯を、暫く無言で見つめた。
ほんと、うちの若頭どうした?
意味が分からない。
そう、ソファーにゆっくり凭れ掛かりながら、少し頭を落ち着かせようと目を瞑ってみても、やっぱり頭に浮かぶのは彼女のことばかりで。
もう我儘な若頭はほっといて、とりあえず彼女の声が聞きたいと、もう一度電話をかけようとした。
その時。
……ピンポーン…
部屋に響き渡る呼び鈴に溜め息を小さく漏らして、のそのそと玄関に向かった。
帰れって言ったり出ろって言ったり、なんなんだよ、もう。



