お洒落なんてできそうもないけど、
日傘もいただいて、沢山優しくしてくれて、日頃の感謝の気持ちも込めてルカさんに誕生日プレゼントを渡したい。
怪しくニヤニヤとしている愛子さんを不思議に思いながらも、すっかり心頼みにしてまた質問をした。
「…プレゼントは何がいいんでしょう?ルカさんが好きなもの全然分からなくて…」
「そんなの後で男物の店に連れてってあげるわよ!まずはアンタよ!さっ!これとこれと、あとこれ!着てみて!」
そう早口で言われると、あっという間に沢山の洋服を渡されて試着室に押し込まれた。
渡されたものを両手に呆然と立っていると、
「早くしてねぇ〜〜!やらなきゃいけないこと沢山あるんだからっ!!」
外から響いてくる大きな声に慌てて手を動かして、とにかく彼女に言われた通りにした。



