「レイちゃんともっと話したかったんだがな。ルカが何かと邪魔してきて、もうあいつは本当どうしようもないな」
そう言って雅紀さんは溜め息を吐いた。
容姿はそっくりだけど、雅人さんよりも結構お喋りだった。でも、雅人さんと一緒でとても優しい方。
"ルカ"という単語に動悸が激しくなってくるのをなんとか紛らわせようと、雅紀さんの優しい言葉に集中した。
たしかに、ルカさんが付き添っててくれた数日間、一回だけ雅紀さんにご挨拶に行ったら直ぐにルカさんに部屋に連れ戻されたんだっけ。
ルカさんが仕事で忙しくなってからは、雅紀さんも仕事の出張?のようなものでいなかったから、全然お会い出来なかった。
「どうしよもないのは貴方もでしょ?レイちゃん見るとすぐ鼻の下伸ばすんだから。ルカの怒る気持ちも分かるわ」
そう呆れたように和室に入ってきたあやめさんは、雅紀さんに冷たい視線を送っていた。



