「では、この辺で宜しいかな?」
ロバートさんは打ち合わせで使った資料を片付けながら満足そうに俺に聞いてきた。
「ええ、もうあとはお任せで」
明日の開店祝いの花からはじまり、今後行われるパーティーでの花や屋敷の花、必要な分を伝えて、あとの専門的なことはロバートさんに任せることにした。
センスも良さそうだし、プロに任せとけば間違いないだろう。
経った1時間弱の間でロバートさんの人柄の良さも分かり、組長夫婦がこの店を気に入ったということに十分納得した。
「…あー、あとはあやめさんの生け花の花だけど、」
あやめさん自身が頼むかもしれない。でも一応言っておこうか……
そう言葉を発したその時だった。



