そんな愛子さんを横目に、黙々と手を動かした。
「…この花も可愛いけど、やっぱり私はデンファレが好きだわ」
恥ずかしそうにぶっきら棒にそう呟いた愛子さんのほうに、手を止めてそっと顔をあげる。
頬を染めて唇を尖らせているその姿は、なんだか可愛くて、渡して良かったと改めて思った。
愛子さんはあの後、直ぐに雅人さんに花束を見せに行ったらしい。
それがきっかけでお互いの気持ちを確かめ合えたと嬉しそうに話してくれた愛子さんは、本当に幸せそうで。
恋愛って人を苦しめたり、幸せにしたり、色んな感情を与えるものなんだとその時漠然と思った。



