「…はぁ」
愛子さんが貸してくれたパーカーの腕を捲って、容赦なく肌を刺すような日差しを感じると、やっぱり溜め息が漏れてしまうのはもう仕様がない。
早く秋になってほしいと心の中でぼやきながら手を進めていると、すっかり馴染んだ私を呼ぶ声が聞こえてきた。
「レイ!」
「こんにちは」
「もう身体は大丈夫なの?これ、お義母様に頼まれてた花?」
そう言って私の隣に一緒になって座り込んできた愛子さんは、私の顔を覗き込みながらポーチュラカの鉢を指差していた。
今日も綺麗に化粧を施していて頬はすっかり腫れが引いている。
まだ此処に住んでいないけれど、雅人さんに会うために足繁く通っているんだと、この間頬を染めながら教えてくれた。



