「レイちゃんは、そのままでいて?」



狡いのは、俺のほうだ。



「…でもね、俺のそばにいて、俺だけを見てくれたら困ることも悲しむこともないかな。」



そうぽつりと、欲を零してしまった。



純粋な彼女の想いを悪用して、縛ろうとしてる。


最低で、計算高くて、醜い。




でも、彼女のそばにいられるならもうなんだっていい。




仄かにするシャンプーの香りを吸い込み、心地良い体温を感じながら、初めて感情を露わにしてくれた純潔で無防備な彼女を堪能した。