朝も、彼女の目覚めを期待して部屋に戻ればそこはもぬけの殻で。
かなり焦った。
なのに、必死に足を動かしたのに、彼女は雅人の前に綺麗に正座していて。
なんで雅人と一緒にいるんだ。
なんでそんなに近くにいるんだ。
なんであの綺麗なヘーゼル色の瞳に一番最初に映ったのが、俺じゃないんだと。
自分でもどうにもコントロールできないくらいの嫉妬心が芽生えた。
…———それでも、
抱き上げた彼女が綺麗な指先で俺の胸元をぎこちなく握りしめてくれたり、
小さな頭をそっと預けてくれたり、
そんな可愛い彼女に理性が抑えきれなくて思わず官能的な唇を奪ったときも、恥じらいながらも俺に反応してくれて、俺が初めてと言ってくれて。
目眩がしそうなほど嬉しくて、愛おしすぎて苦しくなった。



