何故かカタコトで勢い良く自己紹介をした千田にギョッとする。
「はっはっは!!私は日本に住み始めて、かれこれもう20年以上は経っているんだ。日本語はお前さんより上手いかもしれませんぞ?」
彫りの深いロバートさんが皺を更に深め、豪快に笑い飛ばすと、千田は顔を真っ赤に染めてスキンヘッド頭を掻きながら恥じらいだした。
一緒にいるこっちが恥ずかしい。
そんな白けた目を千田に一瞬向けるも、そのままほっといて案内された店内にあるガーデンチェアに腰を掛けた。
「いや〜本当に吃驚しました。まさかこの店が樋口組の目に留めて頂けるとは。光栄です」
ロバートさんも一緒に席に着くと柔らかな笑みはそのままに、自分達にとっても嬉しいことを言ってくれる。



