じゃあ、あのときアガパンサスを注文してくれた樋口組の奥様ってあやめさんだったんだ。
「(ロバートさんも教えてくれればいいのに…)」
自分が知らないところでいろんな繋がりがあったことに吃驚するばかりだったけれど、取り敢えずちゃんと把握していなかったことを謝罪した。
「全然存じ上げてなくて…大変失礼しました。先日はご注文ありがとうございます」
「ぶっ!アンタほんとおかしいって!何でそんなズレてるのよ!!」
あやめさんに倣って私もきちんと姿勢を正したのに、隣にいた愛子さんは思いっきり吹き出して可笑しそうにしていた。
「こらこら、愛子。それがレイちゃんの良さなんだから、そんな笑わないのよ!レイちゃん、こちらこそありがとうね」
あやめさんは愛子さんの頭を軽くぺしっと叩くと、私に嬉しそうな柔らかい笑みを向けてくれる。
愛子さんにとってはあやめさんはお姑さんになるんだ…
まるで本当の親子のようなあやめさんと愛子さんの2人の姿を見て、少し羨ましいなんて…
思わず羨望の眼差しを向けてしまったことに、慌てて視線を自分の手元に下げて、感情を消した。



