千田からそう聞いて、まだ日が明るいというのに店を閉めてくれた配慮に店主の物分かりの良さを感じた。 所謂、極道と言われる自分たちが一般人の客がいる店に入ればただの恐怖の存在にしかならない。 どんなに大人しくしていようと世間体からすれば、極力関わりたくないと思うのは至極自然なことで。 俺たちを招き入れるなんて堅気の人間からしたら億劫なこと間違いないのに。 文句も言わずこちらの状況に合わせて瞬時に対応してくれた店の様子に、表の人間だからと心配する必要はないのかもしれないと思った。