当たり前のように愛子さんは隣に座ってきて、お湯にタオルを浸していた。
まさか愛子さんが手伝ってくれるということ…?
たしかに汗でベタベタで気持ち悪かったけど、愛子さんに手伝ってもらうのは流石に気が引ける。
それに慣れない手つきで一生懸命にタオルを絞るその姿に、ちょっと意外だな…と失礼なことを思ってしまった。
「なに今更恥じらってるのよ。散々見たんだからもう良いでしょ。ほら、背中向けて。届かないでしょ?」
恥じらってる…とはまた少し違うけれど、その言葉に唖然とした。まさか私が浴衣を着てるのは…
「あの、愛子さんがこれを…?」
「そうよ?ルカが着替えさせるってうるさかったんだけど、流石にそれはやばいと思って。もう本当いろいろ大変だったんだから!」
浴衣の袖を持ち上げてそう問いかければ、衝撃的なことばかりをさらっと話してくれた。
ルカさんにやってもらわなくて良かったけど…
「…すっかりお世話になってしまって、すみません。ありがとうございます。」
愛子さんも怪我して大変だっただろうに…
申し訳なくて頭を下げたら、愛子さんはふいっと顔を背けて私の背後に回った。
「ほら、さっさと脱いで!背中!」
そう早口で言った愛子さんの気迫に押されて、素直に浴衣をずらした。



