とりあえず何か飲みたい。喉がカラカラだ。
右肩を庇いながらゆっくり起き上がると、本能的に動いた。
目の前の襖をそっと開けると、
「あ、…」
目の前に広がるのはいつか見た、見事な日本庭園。
ここ樋口さんのお屋敷だ…なんでここに…
またひとつ疑問が増えた中、なんとなく左に進んでみた。
日本庭園をぼーっと眺めながら、ふわふわした意識で進むと縁側に座っている人が視界に入ってきた。
漆黒の髪をさらさらと風に靡かせて静かに庭を眺めているその人にゆっくり近づくと、顔をこちらに向けてくれた。
「…あのっ…」
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