若頭である雅人が行けばいいのに。 そうは思ったものの、わざわざあの男が花屋なんかに行くわけないかと一瞬でその思惑は消し去った。 「あ〜若は、お部屋で嬢さんと休まれてますよ」 千田がバックミラー越しに苦笑いを零しながら、俺のことを気の毒だというような目で見てきた。 ガンっ!と軽く運転席に蹴りをいれる。 俺が寝る間も惜しんで働いてるっていうのに、主人は呑気に婚約者と営みに勤しんでいるのか… 本日何度目か分からない溜め息を深く吐き、疲れた脳を少しでも休ませようとそっと目を閉じた。