繁華街の終わりが見えてきた頃、少し上がってきた息を整えようとスピードを落とす。
そんな時、
雑踏の中からふっと、聞き覚えのある声が耳に入ってきた。
「(この声はたしか…)」
急がなければいけないのに、何故だか直感的に胸騒ぎがして声が聞こえてきた路地裏の方へと続く道にそろりと近づいた。
「……のっ…よ…!」
やっぱり聞こえる。でも、こんな所にいる人じゃないはず…
相変わらず携帯が忙しなく震えているのを感じながらも、私はどんどん鮮明に聞こえてくる声を頼りに路地裏に入り込んでいった。
ただ今は胸騒ぎを確認したいという一心だった。
静かに足を進めていくと私の予感は的中する。
「あんた達、どうなっても知らないわよ?」
「まだ懲りてないわけ?!」
「ほんとお前ムカつく!黙っとけよ!!」
つい最近も聞いた私よりも高い声。でもこの前よりも弱っているような気がして、はやる気持ちを抑えつつ物陰から様子を窺った。



