何も考えないように仕事に没頭すれば時間はあっという間にすぎて、気づいたら閉店作業も終わっていた。
没頭できたのはいいけど殆ど記憶がないのも駄目だよね…
いつも通りってどうすればできるんだろう…
今日は反省点が多すぎて気分が沈んだまま、ロバートさんに挨拶をして重い足取りで店を出た。
真夏の夜空はまだ薄っすらと明るくて、じめじめとした暑さを感じながら小さく溜息を吐いた。
———ブーブー…
さっさと家に帰ろうと足を動かして直ぐ、鞄の中で携帯が震えた。
「(きっと、ルカさんだ…なんでいつもこんなにタイミングがいいんだろう…?)」
毎度のことそう思いながらも、勝手に胸が高鳴るのを抑えつつ着信を知らせる画面を見た。



