エンゼルランプ




婚約者の女性は若干怯えながらも尚、虚勢を張った。


鼻をフンッと鳴らし明らかに馬鹿にしたような嘲笑ったその姿を見て戸惑っていた頭は一気に冴え、考えるよりも先に勝手に言葉が出た。


「……ルカさんのこと、馬鹿にしないで下さい。」


自分でも内心驚いた。

こんなに後先考えずに何かを発言したことはない。

誰かに楯突くことも初めてで、自分がこんな感情的になるなんてあり得ないのに。


今はただただ、ルカさんを馬鹿にされたことに胸の内が激しくざわめく。


でも私の発言で時が止まったかのように、しんと静まり返って、


どうしよう。

何やってるんだろう。

私今なんて言ったっけ?


その空気に居た堪れなくなって一気に後悔が押し寄せる。



だけど謝罪はしたくなくて、黙り込むしかできないなか、ずっと静かに佇んでいるだけだった樋口さんが口を開いた。