昔のトラウマからなのか異性より同性の方が苦手で、冷や汗を感じたような気がした。
だからといって男性が好きなわけでもないし、他人と関わること自体が本当に苦手で。
でも、ロバートさんに言われたことを思い出したらそうも言ってられない。
𓂃𓈒𓏸
『樋口組の偉い方にお会いしたのに挨拶できませんでした…すみません』
『はっはっは!そんなの次会ったとき挨拶したら大丈夫だ!気にしない気にしなーい』
𓂃𓈒𓏸
げんこつはやっぱりしてくれなかったけど、お客様に挨拶もせずに去ってしまったんだから…
ゆっくりと静かに呼吸を繰り返しながら、控えめに言葉を紡いだ。
「お世話になっています、花屋の笠原です。先日はお邪魔いたしました」
「先日は」のところからは樋口さんの方に向かってきっちりと頭を下げた。



