「そういえば、レイちゃんってさ、」
ルカさんと自分の違いをまざまざと感じていると、ルカさんは思い出したかのように問い掛けてきた。
今日は車中からずっと程よく会話を振ってくれている。その会話のテンポは自分にとってとても心地よいもので、会話力のない私はとても救われていた。
でも、ルカさんは何でこんな無愛想で暗い私なんかを食事に誘ってくれたんだろう。
ただの花屋の従業員なのに…
「…レイちゃん、疲れちゃった?」
「あ、いえ…すみません…もう一度聞いてもいいですか…?」
ひとり黙考してしまっていると、ルカさんは心配そうに声を掛けてくれた。
「(いつもの自分って、どんな感じだったっけ…)」
緊張で上手く働かない頭を必死に動かして、普段の数倍も鈍臭い私を誤魔化すように冷静を装った。



