ゆっくりと敷石を踏みながら出口へと細道を進んでいると、片隅に咲いている薄ピンクの炬火のような可憐な花が視界に入った。
ロバートさんと植えたクルクマだ。そういえば、もう中の花は咲いているだろうか。
私はその花に近づいてそっとしゃがみ込んだ。
花びらのように見えるピンクの部分は、実は蕾を包んでいた葉で、本当の花は中にひっそりと隠れるように咲いているんだとロバートさんに教えてもらったときは、思わず感嘆したのを今でも覚えている。
あの時はたしか、6歳か7歳だったかな…
懐かしい記憶を片隅に苞葉の中を覗き込んで小さな小さな薄紫色の花を見つけた。
あった…本当に小さいなぁ…
———…ジャリっ…
嬉しくてつい頬を緩めたとき、敷石を誰かが踏む音がした。



