さあ、と瞳子を寝室へと誘う。
すでに明かりを落としベッドカバーははがしておいた。
引き戸で隔てられたダイニングの照明が差しこむので、ちょうどいい薄闇になる。
瞳子を抱き上げベッドに横たえる。
浴衣はなんと男心をくすぐるアイテムだろう。帯はさしずめリボンだ。
リボンをほどきラッピングを開ける。そしてプレゼントを心ゆくまで愉しむのだ。
待ちに待った時間。
いじらしい反応を見せる瞳子を快楽に導きながら、直弥自身もむろん存分に彼女を味わった。
「…ん、なに…?」
瞳子がつぶやく。
くったりと横たわる彼女の身体をうつ伏せにして、直弥はうなじ、そして背中と唇を押し当てていった。
これは直弥のちょっとした流儀だ。
その昔、男は所有する家畜に焼きごてで自分の印をつけたという。
この紅い印は自分の所有印だ。瞳子の白い肌に刻印してゆく。数日で薄れ消えてしまう証だが、また付け直せばいい、何度でも。
寝る前よりも寝た後のほうが、ずっと彼女を好きになった。
一緒にいる時間を過ごすほど、瞳子を大切に思う気持ちが強くなる。
自分がそう思えることが嬉しかったし、そう思わせてくれた瞳子にはいつしか感謝さえ抱き始めていた。
すでに明かりを落としベッドカバーははがしておいた。
引き戸で隔てられたダイニングの照明が差しこむので、ちょうどいい薄闇になる。
瞳子を抱き上げベッドに横たえる。
浴衣はなんと男心をくすぐるアイテムだろう。帯はさしずめリボンだ。
リボンをほどきラッピングを開ける。そしてプレゼントを心ゆくまで愉しむのだ。
待ちに待った時間。
いじらしい反応を見せる瞳子を快楽に導きながら、直弥自身もむろん存分に彼女を味わった。
「…ん、なに…?」
瞳子がつぶやく。
くったりと横たわる彼女の身体をうつ伏せにして、直弥はうなじ、そして背中と唇を押し当てていった。
これは直弥のちょっとした流儀だ。
その昔、男は所有する家畜に焼きごてで自分の印をつけたという。
この紅い印は自分の所有印だ。瞳子の白い肌に刻印してゆく。数日で薄れ消えてしまう証だが、また付け直せばいい、何度でも。
寝る前よりも寝た後のほうが、ずっと彼女を好きになった。
一緒にいる時間を過ごすほど、瞳子を大切に思う気持ちが強くなる。
自分がそう思えることが嬉しかったし、そう思わせてくれた瞳子にはいつしか感謝さえ抱き始めていた。



![he said , she said[1話のみ]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1740766-thumb.jpg?t=20250404023546)