僕が下がると、すぐにルームメイトのユイトが駆け寄ってきた。
「凄いじゃないか、アンブローシア君」
「え?」
ごめん、今お前のこと、眼中になかった。
それどころじゃなかったんだよ。
「凄いって…何が?」
僕、何か凄いことやった?
「さっきの風魔法だよ!」
あぁ、そのことか。
一年生のクラスメイトにとっては、あれでも凄いと思えるのか。
一割の力も出してないつもりだったんだがな。
それより、羽久・グラスフィアが気になって。
「あぁ…。まぁ、風魔法は、得意ですから」
僕は、照れ笑いで誤魔化した。
そういうことにしておこう。
繰り返し言うが、嘘ではないから。
「アンブローシア君が、あんなに風魔法得意なんて知らなかった。今度、放課後にでも、教えてくれる?」
この、イーニシュフェルト魔導学院の生徒の、向上心の高さよ。
仲間の才能を妬むことなく、心から尊敬し、それに倣おうとする志。
偉いね、君達。
僕のような悪党より、もっと他の人間に習った方が良いと思うけどな。
すると。
「あ、良いなぁ。私にも教えてくれる?」
「俺にも教えてよ。風魔法、苦手なんだ」
話を聞き付けた他のクラスメイトも、わらわらと寄ってきた。
その顔に、嫉妬や嫉み、妬みは全くない。
心からの尊敬と、向上心だけだ。
大したもんだよ、君達は。
ますます、僕のような者より、他の人間に習った方が良い。
しかし。
「えぇ、良いですよ」
僕は、快くそう答えた。
嫌です、他の人に習ってください…とは言えないからな。
このクラスで上手くやっていく為にも、協調は大事にするべきだ。
むしろ、クラスに溶け込む良い口実が出来たと思おう。
…さて、それより。
クラスメイトなんかより、大事なことがある。
僕は、改めて羽久・グラスフィアに視線を移した。
クラスメイトより、こちらの方が余程大切なのだ。僕には。
羽久・グラスフィアが、先程の僕の魔法で、僕の正体の…その片鱗にでも気づいてしまったら。
今後の計画に支障が出る。
僕は、羽久・グラスフィアを観察した。
じっと、彼の目を見つめた。
「凄いじゃないか、アンブローシア君」
「え?」
ごめん、今お前のこと、眼中になかった。
それどころじゃなかったんだよ。
「凄いって…何が?」
僕、何か凄いことやった?
「さっきの風魔法だよ!」
あぁ、そのことか。
一年生のクラスメイトにとっては、あれでも凄いと思えるのか。
一割の力も出してないつもりだったんだがな。
それより、羽久・グラスフィアが気になって。
「あぁ…。まぁ、風魔法は、得意ですから」
僕は、照れ笑いで誤魔化した。
そういうことにしておこう。
繰り返し言うが、嘘ではないから。
「アンブローシア君が、あんなに風魔法得意なんて知らなかった。今度、放課後にでも、教えてくれる?」
この、イーニシュフェルト魔導学院の生徒の、向上心の高さよ。
仲間の才能を妬むことなく、心から尊敬し、それに倣おうとする志。
偉いね、君達。
僕のような悪党より、もっと他の人間に習った方が良いと思うけどな。
すると。
「あ、良いなぁ。私にも教えてくれる?」
「俺にも教えてよ。風魔法、苦手なんだ」
話を聞き付けた他のクラスメイトも、わらわらと寄ってきた。
その顔に、嫉妬や嫉み、妬みは全くない。
心からの尊敬と、向上心だけだ。
大したもんだよ、君達は。
ますます、僕のような者より、他の人間に習った方が良い。
しかし。
「えぇ、良いですよ」
僕は、快くそう答えた。
嫌です、他の人に習ってください…とは言えないからな。
このクラスで上手くやっていく為にも、協調は大事にするべきだ。
むしろ、クラスに溶け込む良い口実が出来たと思おう。
…さて、それより。
クラスメイトなんかより、大事なことがある。
僕は、改めて羽久・グラスフィアに視線を移した。
クラスメイトより、こちらの方が余程大切なのだ。僕には。
羽久・グラスフィアが、先程の僕の魔法で、僕の正体の…その片鱗にでも気づいてしまったら。
今後の計画に支障が出る。
僕は、羽久・グラスフィアを観察した。
じっと、彼の目を見つめた。


