「えっと、ど、どうしたのイレースちゃん…。そんな怖い顔して…」
「これは何なんですかと聞いてるんです」
「ま、まぁ落ち着いて。イレースちゃんは美人なんだから、可愛い顔してた方が…」
「余計なお世話です」
ってかセクハラだよな。
「良いから、これが何なのか説明してください」
「そ、それよりイレースちゃん。マカロン食べない?私の好きなケーキ屋さんのまかろ、」
「…ちょっと、痛い目を見た方が良いみたいですね」
「ひぇぇぇ!言います!言いますから!杖出すのやめて!」
さすがは、元ラミッドフルスの鬼教官。
シルナでさえ逆らえない。
イレースは、シルナの前に一枚の紙を突きつけていた。
あの書類は…。
「それはその…。ね、必要経費だよ」
「これの何処が、必要経費だと?」
イレースは、鬼の顔でパァンッ、と書類を叩いた。
ひえっ、と怯えるシルナ。
イレースは何に怒っているのかと、ちらっと書類を盗み見てみる。
あー、成程。
請求書の束である。
「何ですか。今月のこの請求額は」
…今更ではあるが、一応説明しておこう。
我がイーニシュフェルト魔導学院の経理は、イレースが請け負っている。
彼女が来るまでは、シルナの分身が行っていたのだが。
シルナの分身は所詮シルナの分身だから、本体が何を買って、何に浪費しようと、何の文句も言わない。
しかし、イレース相手なら、そうは行かない。
彼女の性格的にも、「まぁいっか」で見過ごしてくれることはない。
重箱の隅まで、徹底的に突いてくる。
「そ、それは…!し、四月は元々色々と入り用なんだよ。新学期だしね!」
と、なんとか誤魔化しにかかるシルナだが。
「入学式にかかる費用、新入生を迎えるに当たっての諸費用は、全て三月の時点で計算しています。私が言っているのは、それ以外の出費です」
イレース相手に、そんなやんわりとした返事では通用しない。
「お、お花見会で、皆のお弁当を買ったから…」
「えぇそうでしょう。その分は差し引いてあります。それ以外です」
それ以外?
「新入生歓迎のお花見用弁当、これの費用は良いです。で?この…駄菓子屋の仕入れのような、大量の菓子代は何です?」
イレース、正に鬼神の目。
こえぇ。
「そ、それは…!お花見会でお菓子を配る為に…」
「百歩譲って、お花見で菓子を配るところまでは良いでしょう。で、それだけで何故こんなに大量の請求書が来るんですか?」
イレースが突きつけた請求書を、ちらりと見る。
一つ一つの額は大したことがないが、塵も積もれば山になる。
「学院で菓子屋でも開くつもりですか?あなたは」
新入生どころか、全校生徒に配れそうな量だな。
「お、お菓子がたくさんあったら、皆嬉しいかと思って…」
「…そんな下らない理由で、散財するとは何事ですか!」
「ひぇっ」
イレースは、容赦なく舌鋒を飛ばした。
これは怖い。
俺、当事者じゃなくて良かったー。
「これは何なんですかと聞いてるんです」
「ま、まぁ落ち着いて。イレースちゃんは美人なんだから、可愛い顔してた方が…」
「余計なお世話です」
ってかセクハラだよな。
「良いから、これが何なのか説明してください」
「そ、それよりイレースちゃん。マカロン食べない?私の好きなケーキ屋さんのまかろ、」
「…ちょっと、痛い目を見た方が良いみたいですね」
「ひぇぇぇ!言います!言いますから!杖出すのやめて!」
さすがは、元ラミッドフルスの鬼教官。
シルナでさえ逆らえない。
イレースは、シルナの前に一枚の紙を突きつけていた。
あの書類は…。
「それはその…。ね、必要経費だよ」
「これの何処が、必要経費だと?」
イレースは、鬼の顔でパァンッ、と書類を叩いた。
ひえっ、と怯えるシルナ。
イレースは何に怒っているのかと、ちらっと書類を盗み見てみる。
あー、成程。
請求書の束である。
「何ですか。今月のこの請求額は」
…今更ではあるが、一応説明しておこう。
我がイーニシュフェルト魔導学院の経理は、イレースが請け負っている。
彼女が来るまでは、シルナの分身が行っていたのだが。
シルナの分身は所詮シルナの分身だから、本体が何を買って、何に浪費しようと、何の文句も言わない。
しかし、イレース相手なら、そうは行かない。
彼女の性格的にも、「まぁいっか」で見過ごしてくれることはない。
重箱の隅まで、徹底的に突いてくる。
「そ、それは…!し、四月は元々色々と入り用なんだよ。新学期だしね!」
と、なんとか誤魔化しにかかるシルナだが。
「入学式にかかる費用、新入生を迎えるに当たっての諸費用は、全て三月の時点で計算しています。私が言っているのは、それ以外の出費です」
イレース相手に、そんなやんわりとした返事では通用しない。
「お、お花見会で、皆のお弁当を買ったから…」
「えぇそうでしょう。その分は差し引いてあります。それ以外です」
それ以外?
「新入生歓迎のお花見用弁当、これの費用は良いです。で?この…駄菓子屋の仕入れのような、大量の菓子代は何です?」
イレース、正に鬼神の目。
こえぇ。
「そ、それは…!お花見会でお菓子を配る為に…」
「百歩譲って、お花見で菓子を配るところまでは良いでしょう。で、それだけで何故こんなに大量の請求書が来るんですか?」
イレースが突きつけた請求書を、ちらりと見る。
一つ一つの額は大したことがないが、塵も積もれば山になる。
「学院で菓子屋でも開くつもりですか?あなたは」
新入生どころか、全校生徒に配れそうな量だな。
「お、お菓子がたくさんあったら、皆嬉しいかと思って…」
「…そんな下らない理由で、散財するとは何事ですか!」
「ひぇっ」
イレースは、容赦なく舌鋒を飛ばした。
これは怖い。
俺、当事者じゃなくて良かったー。

