一ノ瀬さん家の家庭事情。®️

「ねえねえ!似合う?」

軽快に階段を降りてきたのは直君。

直君が自慢げに見せるのは、春日台高校の制服。

「裾直し、うまくいってよかったね。」

「うるせ!少し大きかっただけだ!」

直君の制服は実は真兄のお下がり。

真兄は兄弟の中でも一番背が高かったから、少し直した。

ちなみに、今はこんなことを言ってる玲だけど、実は玲さんもりっちゃんのお下がり、少し直したんだよ?

「直もいよいよ高校生か…大きくなって…」

「うわっ!いつのまにそこにいたの、律兄!」

ほんとだよ!

いつのまに降りてきたの!?

「そうだ!写真!写真撮って父さんと紀穂さんに送らないと!ほら、並んで並んで!」

無理やりあたしたち四人を並ばせると、スマホを構えるりっちゃん。

「律兄は入らないの?」

「俺は入りたいけど、今こんな格好だし。」

確かにりっちゃんは今、スエットに起き抜けのボサボサ頭。