一ノ瀬さん家の家庭事情。®️

なんだか想像できないや…

家に帰ると、優兄とりっちゃんがリビングで話し込んでいた。

「だから、うちの大学はセンター重視だからとりあえずセンターを頑張れ。あと、文学部の二次試験は英語でかなり長い長文を書くらしい。ひなが言ってた。」

どうやらここも、受験の話。

優兄はりっちゃんと同じ、家から通える国立大を目指している。

「りっちゃん、優兄、あたしがご飯、作るね。」

玲は…なぜかまだ帰ってないし、二人は忙しそうだもん。

「ありがと、愛。」

あたしにできることってこれくらいだもん。

真兄は推薦で大学は決まっているけど最近は毎日夜遅くまで自主トレだと言って小学生の頃まで所属していたバスケットチームのコーチとして練習に励んでいる。

みんなそれぞれ、自分の道を見つけていくんだ。

春になったら、真兄はもう家にはいないんだ。

いつも憎たらしいことばかり言ってきて、意地悪で人を召し使いみたいに扱う真兄でもいなくなるって考えたら寂しい…