一ノ瀬さん家の家庭事情。®️

葉ちゃんは逃げ出そうとしたけど、少し遅かった。

あっという間に何人かの女子たちに捕獲され、泣き泣き体育館へ引き戻されていっちゃった。

「アイチャーーーーン…!!」

そんな、そんな顔で見ないで!!

なんだかとっても悪いことしてる気分だよ…

それにしても、これからどうしよう。

浅丘君は主役みたいなものだから、忙しそうだし、ほのちゃんは衣装係のリーダーだからこっちも大変そう。

はるひちゃんと玲も同じく。

せっかくの文化祭なのに、暇、なんて。

せっかくだから、葉ちゃんが出てる裏ミスコンっていうやつ、観に行ってみようかな…

「あっ、愛ちゃん!ここにいたの?てか何してんの?」

ガラリと扉が開いて、入ってきたのは柚之木君だった。

「柚之木君こそ、もう宣伝はいいの?」

確かさっきまでシンデレラのドレスを着て張り切ってたのに。

「ちょっと休憩。次は優大王子のターン!」