一ノ瀬さん家の家庭事情。®️

「俺のことは、そのまま?」

そ、そっか…

あたしだけ名前で読んでもらうの、おかしいかな?

「そ、そ、そ…聡太、君…」

ひ、ひえええええ!!!

恥ずかしいよ!

あんなにも愛奈ちゃんが簡単に呼んでて、羨ましかった名前呼びなのに。

こんなに恥ずかしいなんて。

「顔赤い…俺もだけど。」

ほんとだ。

浅丘君の顔も高い。

「…愛…かわいい。」

な、な、なにそれ!!!

もう!もう無理ですっ!

神様!

私を甘やかさないで!

「愛、なにやってんの。浅丘、衣装の人が話があるって。来て。」

前言撤回です、神様。

やっぱりあたしをもう少し、甘やかしてくれてもいいです。

「ごめん、ちょっと待ってて!すぐ戻るから!」

おい!何手を繋いでんの!

てか双子のお兄様に嫉妬するあたしって一体…



どこに向けていいのやらわからない怒りをとりあえず、その見慣れた冷酷玲さんの横顔にぶつけるあたしなのでした。