仕事用のデスクの上には無造作に散らばったスケッチブックや画用紙、色とりどりの絵の具のチューブ。
筆を片手に水彩絵の具で画用紙に色をつけていた星夜は、しばし絵の世界に没頭していた。彼を現実世界に引き戻したのは耳に届いたノックの音だ。
廊下に沙羅が立っていた。
『どうした?』
「悠真からメールが来て、遅くなるから夕御飯は先に星夜と食べてって」
『じゃあ今日は初めての二人っきりの夜だな?』
意地悪な笑みを浮かべた星夜の目の前で赤面する沙羅はいちいち可愛い。こんなに反応が素直だとこちらは理性を保つのも大変だ。
「これって絵の具?」
沙羅は星夜の腕についた白色や紫色の痕跡を指差した。
『ほんとだ。いつの間に付いたんだろ』
「絵描いてたの?」
『て言うか、次のアルバムのジャケットをね』
「ジャケット? ……CDの?」
『そう。見る?』
星夜に招かれて沙羅はおずおずと彼の部屋に足を踏み入れた。
筆を片手に水彩絵の具で画用紙に色をつけていた星夜は、しばし絵の世界に没頭していた。彼を現実世界に引き戻したのは耳に届いたノックの音だ。
廊下に沙羅が立っていた。
『どうした?』
「悠真からメールが来て、遅くなるから夕御飯は先に星夜と食べてって」
『じゃあ今日は初めての二人っきりの夜だな?』
意地悪な笑みを浮かべた星夜の目の前で赤面する沙羅はいちいち可愛い。こんなに反応が素直だとこちらは理性を保つのも大変だ。
「これって絵の具?」
沙羅は星夜の腕についた白色や紫色の痕跡を指差した。
『ほんとだ。いつの間に付いたんだろ』
「絵描いてたの?」
『て言うか、次のアルバムのジャケットをね』
「ジャケット? ……CDの?」
『そう。見る?』
星夜に招かれて沙羅はおずおずと彼の部屋に足を踏み入れた。

