葉山美琴レベルの知名度、実力、人気が揃えばソロコンサートも行えるが、音大を卒業した程度のピアニストではそれほど演奏会の機会にも恵まれない。
『お父さんの会社に就職して演奏活動を続けるならそれでもいいよ。他の音楽関連の会社に入るにしてもフリーでやっていくにしても、経験と実績は必要になる。これは父さんからの提案なんだけどね。ロックのピアノをやってみる気はない?』
父の唐突な提案に沙羅は何度も目をまばたきさせて唖然とした。父はいつも話の展開が急過ぎるのだ。
「ロックのピアノってキーボード?」
『そうだね。クラシックのピアノとは違う表現がロックのピアノには求められる。これまでのUN-SWAYEDの楽曲だと例えば、〈full moon〉や〈夢逢い〉のキーボードはサポートメンバーに頼んでいたんだ。それを来年からは少しずつ沙羅にも頼もうと考えているんだよ』
ピアノとキーボードは似て非なる存在だ。まず鍵盤の数が違う。
ピアノの鍵盤数は88。キーボードの鍵盤は少ない物で30程度、ロックバンドの演奏なら61から76鍵盤のキーボードだろう。
自宅の音楽室には主に悠真が使用するキーボードがある。あの大きさなら鍵盤数は76だ。
「つまり私にUN-SWAYEDのキーボードを担当しろと?」
『その通り。UN-SWAYEDのプロデューサーとして正式に沙羅に依頼している。どうする?』
ピアノが弾けるからと言って練習もなしにキーボードは演奏できない。指の使い方もまるで違う。
『お父さんの会社に就職して演奏活動を続けるならそれでもいいよ。他の音楽関連の会社に入るにしてもフリーでやっていくにしても、経験と実績は必要になる。これは父さんからの提案なんだけどね。ロックのピアノをやってみる気はない?』
父の唐突な提案に沙羅は何度も目をまばたきさせて唖然とした。父はいつも話の展開が急過ぎるのだ。
「ロックのピアノってキーボード?」
『そうだね。クラシックのピアノとは違う表現がロックのピアノには求められる。これまでのUN-SWAYEDの楽曲だと例えば、〈full moon〉や〈夢逢い〉のキーボードはサポートメンバーに頼んでいたんだ。それを来年からは少しずつ沙羅にも頼もうと考えているんだよ』
ピアノとキーボードは似て非なる存在だ。まず鍵盤の数が違う。
ピアノの鍵盤数は88。キーボードの鍵盤は少ない物で30程度、ロックバンドの演奏なら61から76鍵盤のキーボードだろう。
自宅の音楽室には主に悠真が使用するキーボードがある。あの大きさなら鍵盤数は76だ。
「つまり私にUN-SWAYEDのキーボードを担当しろと?」
『その通り。UN-SWAYEDのプロデューサーとして正式に沙羅に依頼している。どうする?』
ピアノが弾けるからと言って練習もなしにキーボードは演奏できない。指の使い方もまるで違う。

