【Quintet】

 複数の足音が入り交じって近付いてきた。ショートヘアーの女性に案内されて現れたスーツの男は圭織に向けて片手を挙げた。

『どうもー、お世話になっておりますー』
「あなた……SEIYA? 編集長と松井専務までどうして……」
『今日はUN-SWAYEDのSEIYAではなくYUUKIインターナショナルグループの結城星夜としてお話しに参りました。Starteen編集長の宮本さんと松井専務さんとは今までお茶飲んでお話ししていたんですよ』

 結城星夜は圭織に名刺を差し出した。星夜の後ろにはStarteen編集部の宮本編集長と並木出版の松井専務が控えている。
星夜は海斗と目を合わせた。圭織の前に揃った二人の男は不敵に微笑んでいる。

「あなたがYUUKIインターナショナルグループの社長の息子? 次期社長って本当なの?」
『ええ。今はまだ幹部の末席ですが。UN-SWAYEDの活動では本名を公表していません。個人情報はくれぐれも厳守でお願いしますよ。僕もできれば並木出版さんとは長いお付き合いをしたいので』

名刺の肩書きはYUUKIインターナショナルグループ執行役員。取締役などの役員が決めた経営方針や重要事項を実行する役割を持つポジションだ。