12月2日(Wed)
冬日和の空の下、強く吹いた乾風《からかぜ》で水面が揺れる。
新宿区と千代田区の狭間の釣り堀にはこの寒さでも釣りを楽しむ人間が集まっていた。客の数は全部で七人、そのうちの男は五人だ。
通路を歩いて五人の男の容姿を確認した緒方晴は、ダウンコートを着こんだ猫背の男に近付いた。
『どーもー。釣れてますか?』
『……あんたはUN-SWAYEDの』
『ドラムのHARUでーす。週刊ルポルタージュの桑田さんですよね?』
彼は等間隔に置かれた桑田の隣の台座に腰かけ、コンビニで購入した肉まんと温かい緑茶のペットボトルを入れた袋を桑田に差し出した。
『いやー、うちの社長がね、あなたがこの釣り堀に出没するって教えてくれたんですよ。水曜の午前中はここでサボるのがあなたのルーティーンだって。肉まんお嫌いでなければあったかいうちにどうぞ』
怪訝に晴をねめつけていた桑田も肉まんの誘惑には勝てなかったようだ。釣竿を持つ手とは反対の手で肉まんを掴んだ桑田は分厚い生地にかぶりついた。
冬日和の空の下、強く吹いた乾風《からかぜ》で水面が揺れる。
新宿区と千代田区の狭間の釣り堀にはこの寒さでも釣りを楽しむ人間が集まっていた。客の数は全部で七人、そのうちの男は五人だ。
通路を歩いて五人の男の容姿を確認した緒方晴は、ダウンコートを着こんだ猫背の男に近付いた。
『どーもー。釣れてますか?』
『……あんたはUN-SWAYEDの』
『ドラムのHARUでーす。週刊ルポルタージュの桑田さんですよね?』
彼は等間隔に置かれた桑田の隣の台座に腰かけ、コンビニで購入した肉まんと温かい緑茶のペットボトルを入れた袋を桑田に差し出した。
『いやー、うちの社長がね、あなたがこの釣り堀に出没するって教えてくれたんですよ。水曜の午前中はここでサボるのがあなたのルーティーンだって。肉まんお嫌いでなければあったかいうちにどうぞ』
怪訝に晴をねめつけていた桑田も肉まんの誘惑には勝てなかったようだ。釣竿を持つ手とは反対の手で肉まんを掴んだ桑田は分厚い生地にかぶりついた。

