悠真は星夜のふらつく身体を支えてソファーに寝かせた。
『リーダー……、手加減してくれ……』
『手加減しちゃ意味ねぇだろ』
『もー。腹パンやられてのバイクは運転キツイ……』
海斗が持ってきた水を一口飲んで星夜はまたソファーに寝転んだ。悠真に殴られた腹の痛みはすぐには消えない。星夜の額には冷や汗が滲んでいた。
『少し休んでから車で行け。お前も辛いのに沙羅のフォロー任せてごめんな』
『その彼氏の余裕がムカつくぅー。俺様何様彼氏様ですかー?』
『バーカ。俺だってそんなに余裕はない。自分が蒔いた種で沙羅を傷付けたんだ。お前達まで巻き込んで、情けねぇよ』
『そんな弱気だと、まーた奪っちまうぞ。悠真はうざいくらい自信満々な方がちょうどいいよ』
力無く笑う悠真に星夜は片手の拳を差し出した。特に言葉のやりとりもなく悠真も拳を作り、星夜の拳と突き合わせる。
二人が和解した様子をキッチンから窺っていた海斗と晴も安堵の表情を浮かべていた。
バンドマンの手は音を奏でるためにあって人を殴る目的には使わない。彼らがその手を拳にして人に向ける時は大事なものを守るため。
晴が友人の律を殴った理由も、悠真が星夜を殴った理由も、根底は同じ。
午後10時を過ぎた東京は糸のような細かな雨が降っていた。止まない雨はないと言うが、暗雲が去るまで悠長に雨宿りをする気はない。
暗雲に隠された太陽も月もこの手で取り戻す。それが、UN-SWAYEDだ。
『リーダー……、手加減してくれ……』
『手加減しちゃ意味ねぇだろ』
『もー。腹パンやられてのバイクは運転キツイ……』
海斗が持ってきた水を一口飲んで星夜はまたソファーに寝転んだ。悠真に殴られた腹の痛みはすぐには消えない。星夜の額には冷や汗が滲んでいた。
『少し休んでから車で行け。お前も辛いのに沙羅のフォロー任せてごめんな』
『その彼氏の余裕がムカつくぅー。俺様何様彼氏様ですかー?』
『バーカ。俺だってそんなに余裕はない。自分が蒔いた種で沙羅を傷付けたんだ。お前達まで巻き込んで、情けねぇよ』
『そんな弱気だと、まーた奪っちまうぞ。悠真はうざいくらい自信満々な方がちょうどいいよ』
力無く笑う悠真に星夜は片手の拳を差し出した。特に言葉のやりとりもなく悠真も拳を作り、星夜の拳と突き合わせる。
二人が和解した様子をキッチンから窺っていた海斗と晴も安堵の表情を浮かべていた。
バンドマンの手は音を奏でるためにあって人を殴る目的には使わない。彼らがその手を拳にして人に向ける時は大事なものを守るため。
晴が友人の律を殴った理由も、悠真が星夜を殴った理由も、根底は同じ。
午後10時を過ぎた東京は糸のような細かな雨が降っていた。止まない雨はないと言うが、暗雲が去るまで悠長に雨宿りをする気はない。
暗雲に隠された太陽も月もこの手で取り戻す。それが、UN-SWAYEDだ。

