リビングにはソースの匂いが充満していた。晴が食べているカップ焼きそばの匂いだ。
『沙羅は?』
『部屋でお茶飲んで少し落ち着いた。作ってくれてありがとな』
『俺にはそれくらいしかできないからな。お前も大丈夫か? ひでぇ面だな』
沙羅があんな状態では当然、夕食の支度もされていない。晴のカップ焼きそばは休日の昼食か夜食用の物だ。
自分の夕食は何にしようか考えつつ、星夜はうなだれてソファーに座った。
『勢いで沙羅にキスしてしまいまして。今すっげぇ反省してるとこ』
『あーあ。悠真に殴られるぞー』
『悠真とマジの殴り合いして勝てる気しない……。アイツ喧嘩も強いだろ』
『ジャンケンは弱いくせにな。……なにこのグシャグシャの紙。名刺?』
晴は星夜がテーブルに放り投げた小さな紙切れを拾い上げた。紙は湿気って柔らかくなっている。
『沙羅の荷物と一緒にこれがあった。どう思う?』
『並木出版の北山圭織……どっかで聞いた名前だな』
音楽室のソファーには沙羅の通学用のバッグが放置されていた。名刺はバッグの傍らにあった物だ。
『沙羅は?』
『部屋でお茶飲んで少し落ち着いた。作ってくれてありがとな』
『俺にはそれくらいしかできないからな。お前も大丈夫か? ひでぇ面だな』
沙羅があんな状態では当然、夕食の支度もされていない。晴のカップ焼きそばは休日の昼食か夜食用の物だ。
自分の夕食は何にしようか考えつつ、星夜はうなだれてソファーに座った。
『勢いで沙羅にキスしてしまいまして。今すっげぇ反省してるとこ』
『あーあ。悠真に殴られるぞー』
『悠真とマジの殴り合いして勝てる気しない……。アイツ喧嘩も強いだろ』
『ジャンケンは弱いくせにな。……なにこのグシャグシャの紙。名刺?』
晴は星夜がテーブルに放り投げた小さな紙切れを拾い上げた。紙は湿気って柔らかくなっている。
『沙羅の荷物と一緒にこれがあった。どう思う?』
『並木出版の北山圭織……どっかで聞いた名前だな』
音楽室のソファーには沙羅の通学用のバッグが放置されていた。名刺はバッグの傍らにあった物だ。

